神様に会いにいく

【連載エッセイ】 Vol.16 アメノオシホミミ尊(許波多神社:五ケ庄)


もう年明けから日にちが経ってしまいましたが、2017年初記事ということで言わせてください。あけましておめでとうございます。

新年らしく着物を着てみました!

しかし、この取材をした1月6日は、世間はもうすっかり平常モードなっておりました。着物を着ている人は誰もいない。

超、浮いている。

・・・なんか成人式フライングみたいじゃないですか。
いや、それはさすがにずうずうしすぎるか。

三が日は人が多いから・・・と思って家にひきこもっていましたが、人が少ないと少ないでさみしいよ。

vol.14でちらっと触れましたが、ニニギ尊の父・アメノオシホミミ尊が祀られている「許波多神社」はふたつあるのです。vol.14では木幡にある許波多神社に行ってきましたが、今回はそこから徒歩圏内にある五ケ庄の「許波多神社」に行ってきました。このふたつの神社はもともとはひとつだったのが、のちに分かれたそうです。

JR京都駅から奈良行の普通列車に乗ります。伏見を通り過ぎ、宇治市へ。数駅先の「木幡駅」で降ります。vol.14と同じ駅ですが南へ歩いていきます。

いい天気。
学校で遊ぶ児童の声。忙しそうに歩いている人々。そして多くの人はお仕事中なので、外を出歩いていない。猫だけがのんびり日向ぼっこをしていた。

ああ、ずっとお正月だったらいいのに。

しかし、そういうわけにはいかないことは猫でも知っている。
締切は待ってくれない。

途中、「二子塚古墳公園」という公園を発見。

階段を上がると、こんな感じ。

ここには結構大きな前方後円墳があったそうです。
今は前方部分しか残っていなくて、見えているのはまさにその部分。6世紀初頭に作られたと推察される古墳だそうです。古事記より古い。

そして、もうひとつの許波多神社に到着です。

祀られている神様は、天忍穂耳(アメノオシホミミ)命、瓊々杵(ニニギ)尊、神日本磐余彦尊(=神武天皇)。
ニニギから見て、アメノオシホミミは父、神武天皇はひ孫。
血のつながった男神ばかり祀られているというわけですな。

社伝によると、大化元年(645年)、蘇我倉山田石川麻呂の奏上により、孝徳天皇が中臣鎌足に命じて木幡荘に皇祖を祀る神殿を造営させたのに始まると伝えられる・・・そうです。
大化の改新! 中臣鎌足! 知ってる! 昔、暗記した!

しかし、古墳を見ても、神社を見ても、1300年以上前の出来事は、遠すぎて実感がわかない。vol.15でなんとなくわかってきたなんて書いたけれども、神様の物語ではなく、こういう具体的な政治のあれこれは全然イメージがわかない。

いや、待てよ。別に遠い昔だからではないかもしれない。わたし、現代の政治もあまりイメージがわいてないぞ・・・。もう少し、社会人として勉強せねば・・・。

鳥居をくぐると、こじんまりとしているけれど、堂々として威厳のある社が現れる。

右に神馬の像が。
勝ち馬祈願でも有名な神社。競馬ファンは要チェック。

・・・って、不埒な心でお願いしたら、喝を入れられそうな神馬の神々しいお顔。

こぶをさすると体の悪いところを治してくれる。

拝殿と本殿。鮮やかな朱色。この朱色を見ると背筋がぴんと伸びる。同時に華やかな気持ちになる。無条件に美しいと思ってしまう。

アメノオシホミミさま、また会いに来ました。旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。

vol.14で触れたとおり、アメノオシホミミはアマテラスの子なのだけど、アマテラスの命令を2回もスルーして、息子に責任を押し付けた、なんとなくへたれな、でも憎めない神様。

初詣はみんな自分の仕事にまつわる神様や、自分のルーツに関係の深い氏神様や、特別なお願い事を託して神社を選ぶのだろうけれど、わたしの今年最初のごあいさつは、アメノオシホミミさまになったわけで、なんだか、のんびりマイペースなスタートが切れる気がします。

みなさまは、どんな神様に会ってきましたか?

本年もこの連載とkosmag,[こすまぐ] をどうぞよろしくお願いします。

施設情報

許波多(こはた)神社

神社

許波多(こはた)神社:五ヶ庄
  • 京都府宇治市五ヶ庄古川13
  • 0774-31-8676

この記事を書いた人

寒竹泉美

小説家・医学博士

寒竹泉美

岡山生まれ、広島育ち。京都に住んで15年が過ぎました。ペット可の古い貸家で白黒猫のモーちゃんと夫と、マイペースに暮らしています。

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