神様に会いにいく

【連載エッセイ】Vol.23 大国主命(大国主社※八坂神社の末社)


前回に引き続き八坂神社をご案内します。

八坂神社には何度もお参りに来たことがあるけれど、どんな神様が祀られているかなんて気にしたことがなかったし、本殿以外の末社にお参りすることもなかった。でもこうして物語を紐解いていくと、話題の中心になっている神々が集結している。いくら語っても語り足りない。

見てください。

十社です。ここに17柱いらっしゃいます。

イザナギ命とイザナミ命はわかりますね。スサノオとアマテラスの父母神です。おひさしぶりです。

火産霊命は生まれるときにイザナミに火傷を負わせてしまった火の神・カクヅチです。愛宕山を登って会いにいきました。

あ、イワナガヒメ様もいらっしゃる!

まだまだ初めましての神様はたくさんいらっしゃるなあ。先は長い。連載のネタに困らない。

女性の参拝者がたくさん訪れていた美御前社。
美人祈願の神社。

ここに祀られているのは、

多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)
多岐津比売命(たぎつひめのみこと)
市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)

アマテラスとの姉弟対決で生まれたスサノオの娘たち!宗像三女神!vol.17で会いにいきました。彼女たちは美人三姉妹なのだそうです。そうだったの? vol.17で、あまりキャラがわからないとか言ってすみませんでした。

お参りしたら美人になれるかなあ。

(大丈夫・・・写真加工アプリがあれば・・・)

は!今、天の声が聞こえた!

さて、まだまだ末社めぐりは続きます。
こちら大年社。

スサノオの息子・大歳神が祀られている。

刃物神社。

料理人がお参りする神社なのかなと思ったら、「苦難を断ち切り未来を切り開く」という言葉が添えてあった。なるほど。

あれこれご紹介してきましたが、今回のメインの大国主社は、八坂神社の南楼門を入って本殿よりも手前のところにあります。

じゃじゃん。人が途切れなくて苦労してようやく撮れた1枚。

後ろにいるのは、大国主様と因幡の白ウサギです。

これは、「そこに座れ!」と反省を促しているのではなく、大国主様が白ウサギを助けるために助言を与えているところです。

このウサギさんはですね、自分が向こう岸に渡りたいからって、サメをだましたんですよね。

「僕の仲間と君たちの仲間と、どっちが多いか比べっこしようよ。まずは君たち一列に並んでご覧。僕が数えてあげるから」

と、サメを海にずらりと並ばせて、数えるふりをして彼らの頭を伝って海を渡っていった。あと少しというところで気がゆるんだウサギは、

「やーい、馬鹿だなあ。比べっこなんて嘘だよ。僕はただ渡りたかっただけさ。じゃあ、さいなら~」

って、最後の1匹の上を通ろうとしたその瞬間、激怒したサメに噛みつかれて、皮をむかれて赤裸になってしまったのでした。

痛いよ~と泣いてるウサギのもとに通りかかった大国主様は「自業自得だろ」とウサギを諭した・・・わけではなく、真水で体を洗ってからガマの穂の上でごろごろしてごらんとアドバイスしたわけです。優しい。

そんな大国主様は紆余曲折ありまして、地上をおさめることになり、アマテラスの息子を懐柔したわけですが、ニニギ尊が来たときには譲ることになり、譲る代わりに出雲に立派な社を建ててね、と約束し、出雲大社の神となったのでした。

で、今は出雲大社でせっせと縁結びをしていらっしゃいます。

というわけで、大国主社は縁結びの神社なんです。

人の波が途切れないので、鳥居を写すのに苦労しました。
カメラを構えて待っている間、「縁結びだって。入っちゃう?」と視線をかわしあうカップルや、「○○ちゃん、お参りしときなよ~」と黄色い声をあげる女の子たちを眺めていました。わたし、とても怪しかった。

しかし大国主様は神話に書かれた神様の中で、一、二を争う波乱万丈な神様じゃないだろうか。イザナミ様とよい勝負だ。兄たちにいじめられるし、殺されるし、生き返るし、義父にもいじめられるし。最後には、天から国を譲れと迫られるし。

それなのに今もせっせと縁結びにお忙しそう・・・。
大国主様、どうか少しはゆっくり休んでくださいね。

おまけ

大国主の息子・事代主。釣りが好きなのんきな神様。

ニニギ「国譲れ」
大国主「・・・ぬぬぬ、息子の事代主に聞いてくれ」

ニニギ「・・・と、父ちゃんが言ってるが、国譲れ」
事代主「いいよー」

・・・いいんかい。

このへんのエピソードも、またおいおい少しずつ語ります。

ちなみに事代主は釣り好きなので、釣竿を持ったえべっさんと同一化されています。よく知った神様と神話がつながってきましたね。

次回はどの神様に会いにいこうかな。

施設情報

八坂神社

神社

八坂神社

この記事を書いた人

寒竹泉美

小説家・医学博士

寒竹泉美

岡山生まれ、広島育ち。京都に住んで15年が過ぎました。ペット可の古い貸家で白黒猫のモーちゃんと夫と、マイペースに暮らしています。

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