おとながーる’sこーで

【連載コラム】vol.1 「好きな服と似合う服は違う」って怒られたんです


ファッション道において、よく迷子になっています。

今日何を着ればいいかわからない。明日何が着たいかわからない。何が似合うんだろう。このコーディネートは大丈夫なのかな。あの人に会うのにこの服は引かれてしまうだろうか。ああ、もうどうしよう。

周りのひとは気にしていないとはわかりつつ、気に入らない服装で出かけた日には、家に一刻も早く帰りたくてたまりません。逆に、コーディネートがうまくいったときは、気分も高揚、自信たっぷりに行動できます。

トップス、ボトムス、バッグ、シューズ、レッグウェア、ピアスやネックレスやブローチなどのアクセサリー類、さらにヘアスタイルやメイク。女性のコーディネートは多くのアイテムを複雑に組み合わせて出来ています。

毎日毎日、ベッドの上に洋服をいっぱい放りながら、何を着ようか頭を悩ませ、鏡とにらめっこ。

時に嫌になって投げ出したくなる。それでも、ファッション、大好きです。中毒です。お店で好みの商品に出会ったら、病気なんじゃないかと疑いたくなるくらい心臓が高鳴りますし、お気に入りの洋服を身につけて外出するときは、周りに聞こえないくらい小さな声でハミングしています。衣服は毎日に刺激を与えてくれる存在です。

自分がどんなものが好きか、どんな人間かを示す服装。他者にどういう印象を与えたいかを演出することができ、個性を表現する看板ともいえます。となると、服装コーディネートがうまく行くときは、自分の理想と外見が比較的一致している状態。それは自信たっぷりに行動できるのも納得です。

今回の連載コラムは、流行情報、というわけではなく、ファッションとの向き合い方を考えるようなものになっています。アラサーライターによる等身大のファッションコラムです。

わたしは大学入学後、毎日を私服で過ごすようになってからずっと、ビンテージのワンピースを愛してきました。よくわからない激しい柄のワンピース×カーディガン×ブーツが定番。存在感の大きな服であればあるほど惹かれていたし、知人から「いつも服装楽しみにしています。」と言われるたびにつけあがっていました。その頃は「個性的でおもしろい人物」が密かな理想。自分の看板を「個性的っぽい」服で装飾していました。それは学生レベルではそれなりに成功していて、洋服で覚えていてもらうことも多かったです。

その後、仕事で古着に関わるようになってからも、多少落ち着いたものの柄柄志向は続いていました。ところが、レトロファッション街道を突き進んでいたとき、美容マニアの友人からどやされたのです。「好きな服と似合う服は違う」と。

「もう顔は大人になっているんだから、かわいい服は似合わない。今の自分に似合う服を着なさい」と。

それはもう頭をぶん殴られるほどのショックです。服に関しては一家言あるぞくらいに自負していたのですから。モノとしての洋服のことは大好きでずっと考えてきたけれど、洋服と自分の関係性に関しては、見落としてしまっていたのかもしれません。着ている人間を引き立たせてこそ衣服であるのに。

そりゃあ30歳で大学時代と同じようなテイストの服を選んでも似合わないですよね。10年も経てば顔も肌感も大人になり、考え方もいる場所も、周囲にいてくださる人々も変化しているんです。状況や自分の状態に合わせて、選ぶ洋服もコーディネートもアップデートしていかなければとやっと気付かされたんです。

そこから開眼したわたし。友人の言葉に導かれるままに「シンプルなテキスタイル・上質な素材・きれいなライン」をテーマに洋服選びの考え方をガラリと変えました。

柄の激しいワンピースとは涙ながらにお別れし(本当に好きのものはクローゼットの奥にしまいこんでいます)これから使いやすそうなアイテムを主に古着で手に入れました。

  • ・抜け感のある白シャツ
  • ・ネックラインの開いた黒いTシャツ
  • ・コンパクトな黒ニット
  • ・キャメルのタイトスカート
  • ・アイボリーのロングプリーツスカート
  • ・紺色のスウェットワイドパンツ
  • ・黒のショートゴアブーツ
  • ・白のスリッポン
  • ……

今まででは、選ばないものばかりでしたが、身につけてみると、自分でも驚くほどなじんだのです。顔にも状況にも気分ともぴったり合いました。「好きなもの」もいつの間にか変わっていたんだと思います。

シンプルな服のいいところは「今日はこれを着こなすぞ!」という気合いがいらないこと。個性的な服を着るには気を張る必要があります。シンプルな服は気負わずにさらりと身に付けられます。30歳になり、個性的な服を着なくても「自分らしさ」が充分に出るようになったのも大きいかもしれません。

新たな基準での服選びは、違う自分に変身するようでとっても楽しいです。冷静に全身鏡を見つめ、正直な友人のアドバイスも受け取りながら、今の自分にいちばん相性のいい服をいま一度見つめ直してみませんか?自分の看板は時折、情報を更新した方が良さそうです。

施設情報

古着スペースbridge

古着スペース

古着スペースbridge
  • 京都市左京区高野蓼原町25リバーサイドハイツ1F奥(リバーサイドカフェ内)
  • 変動します。Facebook掲載の2週間スケジュールをご覧ください。
  • riversidecafe.KYOTO
  • riversidecafe@a-con.jp
  • リバーサイドカフェ内にある、不要になった古着を捨てずに次の人へつなぐためのスペース。すべて100~1000円までで販売中。お譲りも大歓迎。

この記事を書いた人

持木ユリイカ

リバーサイドカフェの管理人

持木ユリイカ

京都暮らし8年目のアラサーライター。本業は曜日・時間帯で店長の変わるリバーサイドカフェの管理人。

関連記事

人気記事ランキング

まだデータがありません。

読みもの

特集

Menu