社寺さんぽ

【六角堂】京都の中心、柳の下で逢いましょう


紫雲山頂法寺(六角堂)

京都の中心、烏丸六角に、六角堂はあります。

正式名は紫雲山頂法寺といい、本堂が六角宝形造なので、「六角堂」の名で親しまれています。

いけばな発祥の地としても知られ、住職は代々池坊がつとめられています。

また京都三大祭のひとつ祇園祭で、7月2日に京都市役所で行われるくじ取式は、もともとはここで行われていました。

聖徳太子がお告げにより建立

かつて、聖徳太子が、四天王寺(大阪市)を建立するための用材を探して、この地に入られました。

そして疲れを癒すために、泉で沐浴をされました。

浴後、多良の木の枝にかけていた御持仏(如意輪観音像)を取ろうとしたところ木から離れず、光を放ち、「ここに御堂を建てなさい」とお告げがあり、六角堂が建てられたといわれています。

境内には、沐浴の古跡が残っています。

この池のほとりに僧侶の住まいがあったことから池坊と言われるようになりました。

本尊は如意輪観世音菩薩で、現在の建物は1877年(明治10)に再建されました。

この本尊は背丈が一寸八分(約5.5cm)の秘仏で、通常は見ることができません。

2009年に136年ぶりの御開帳があって見に行きましたが、本当にちっちゃいです。

隣の人が、双眼鏡を持ってご覧になっていたのには納得です。

次も136年後だとすると・・2145年ですね。

御健在の折りには、ぜひ双眼鏡を忘れずに見に行ってみてください。

嵯峨天皇も后を求めて婚活祈願!

境内に入ってすぐ目につくのが大きな柳。

たくさんのおみくじが結ばれ、「縁結びの柳」と呼ばれています。

それには、こんな言い伝えがあります。

嵯峨天皇(786~842年)は后を求めて祈願しました。

あるとき、夢で「六角堂の柳の元に行くように」とお告げがあり、早速六角堂を訪れると、絶世の美女が待っていて、后に迎えたそうです。

こんな簡単にお相手が見つかるなんて、なんともうらやましいエピソードですね。

もし試されて、「○○似のイケメンが待っていて、結婚しました!」なんて方がいらしたら、ぜひご一報を!

ひとつだけ願いをかなえてくれる、一言地蔵。

一角に、花束を抱え首をかしげたかわいらしいお地蔵さんがいます。

「お参りに来られた方の願いをかなえてあげようかな、どうしようかな」と考えているお姿です。

願い事をよくばらず、ひとつだけ願えば、叶えてくれるかもしれませんね。

十六羅漢像と邪鬼

2007年~2008年に住職が集めて安置されました。

お釈迦様の弟子で特に優れた十六人を十六羅漢といいます。

知恩院や妙心寺の三門に安置されている十六羅漢と全く異なり、こちらはとてもかわいらしいお顔をしています。

境内には邪鬼もいて、仏教をなかなか理解せずにうたたねしているものや、羅漢の周りでお祈りしているものもいますので、探してみてくださいね。

京都の中心「へそ石」

境内に入ってすぐ右手の囲われた一角に「へそ石」があります。

これも六角形をしています。桓武天皇の時代、京都に都を移す時に、道を通そうとした場所に六角堂があり、どうにかなからないかなと祈願したところ、黒雲に覆われ、六角堂が礎石を残して北に5寸(約15m)ほど動いてくれたのだそうです。

確かに何か柱が建てられていたように見えますね。

もともと六角通りにありましたが、後に境内に移され、京都の中心というところから、「へそ石」と呼ばれるようになりました。

本殿前の売店にて、抹茶とへそ石餅のセットがいただけます。

六角堂に来たらぜひこれを頂きましょう!

とてもやわらかくてもちもちです。

抹茶はさっぱりと飲みやすいです。

店内は落ち着いた雰囲気で、ゆったりできます。

古図も壁に飾ってあり、昔の様子をみることができます。

御幸桜(みゆきざくら)

長徳2年(996)、花山(かざん)法皇(968~1008)が六角堂に御幸されたことから西国三十三箇所観音巡礼が始まりました。

その時の様子を、花山院前内大臣が六角堂の桜を見て詠んだ歌、

世をいのる
春の始めの法(のり)なれば
君か御幸の
あとはありけり

から名づけられたといわれています。

花山天皇は、984年から986年の2年間の在位ののち、19歳で出家します。

藤原兼家が一条天皇を即位させようと策謀したからと伝えられています。

この時の太政大臣が藤原頼忠、左大臣が源雅信、右大臣が藤原兼家です。

内大臣が誰かはわかっていません。

ちなみに、花山院は死後の名前なので、花山法皇の死後に詠まれたのでしょうか?

在位期間も短いうえに、出家して10年・・。

死後であればさらに12年・・。

前内大臣がどんな気持ちでこの歌を詠んだのか・・気になるところですね。

この御幸桜は、3月下旬に咲く、早咲きの桜で、白からだんだんピンクに変わっていきます。

色の変化を見ていくのも、なかなか風情があります。

施設情報

紫雲山頂法寺(六角堂)

寺院

紫雲山頂法寺(六角堂)

この記事を書いた人

萩野桂

ライター

萩野桂

京都生まれの京都育ち。詩や小説を綴りつつ、歴史が語る、京の記憶に魅せられて、今日もふらりと歩いています。

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