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【Community Store TO SEE】アートを日常にさらりと取り込む新スポット


15年以上も取材やロケハンで京都を走り回っていると、信頼できる写真家さんとも少なからずご縁ができるものです。
その中のひとり、「三度目の京都」を主宰しているの写真家中島光行氏が御所西にある古いビルで新たな挑戦を始めたと聞きつけて、さっそく覗きに行ってきたのが昨年末のこと。

ご本人の印象とリンクするシュッとした(関西人にとっては最大の褒め言葉!)店構えのビル1階は、コーヒースタンド&ストアスペース。
展示やワークショップなどが行える自由度の高い空間が2階に、そして3~4階はスタジオとして使われているのです。

オープンを記念して、金沢から迎えた AUGUSTE PRESENTATION デザイナー大野氏のポップアップストアでは、シンプルなのにデザイン性を感じさせる商品が並び、1階ストアの一角には、中島氏にちなんだ本が販売されています。
これ、ブックディレクターとして知られる幅氏がお手伝いしているという地味に贅沢な選書なのです!
本好きにはたまりません。
小説や漫画や写真集から、中島光行という男の人生が垣間見られます(笑)
他人様の本棚を覗くのって、どうしてあんなにわくわくするんでしょう。
そのわくわくが、疑似体験できるブックスペースなのです。

大野氏も幅氏も、実は中島氏の友人。
「自分たちのコミュニティの中にあるものを提案する」という想いから、友人が生み出す服、酒飲み友達の知恵、同級生の器などを通して既成の概念に捉われない面白い店づくりを目指す。
そんな愉快な空間です。

その人とのご縁を活かして先日はα-StationのDJ森夏子さんが一日ママに扮するイベントも。
なんて贅沢なんでしょう!
ラジオを通して聴いている朗らかなお声をカウンター越しに間近で堪能することができる貴重な宵がひらかれていました。

大切なのは、世間の評価ではなく、己の中に息づく価値観。
店主である中島氏の見立てを愉しめるのも、Community Store TO SEEならでは。
その感性、その目利き、その人脈、ゆえの心地良さ。
そういったものを五感で受け取ることができる場所が、京のまちにもっともっと増えてくれたらいいな、と願う今日この頃。

施設情報

Community Store TO SEE

アート

Community Store TO SEE
  • 京都市中京区衣棚通竹屋町上ル玉植町244
  • 075-211-7200
  • 12:00~18:00
  • http://t-o-s-e-e.jp/

この記事を書いた人

椿屋 山田涼子

文筆・講師

椿屋 山田涼子

京都は西陣にある長屋に暮らし、書籍に埋もれ、美酒美食を愛し、映画や着物に散財しながら、取材をしたり文章書いたり国語を教えたり。映画・演劇好きが嵩じて、レビューサイト「椿屋劇場」をオープン。支配人として年間150本以上の鑑賞を行う。

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